練馬区区議会議員
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パンダと子育て 2013年 9月 13日
子育て支援
関口 和雄
練馬区議会自由民主党
練馬区議会自由民主党
2018-10-10
朝晩の 少しひんやりとした空気に いよいよ秋の訪れを感じる この頃だ。 記録的な猛暑となった今年の夏 子どもや孫と一緒に 動物園や水族館へ出かけた方も多いだろう。 日中関係の緊張もあり 賛否両論ある中で 上野動物園にパンダがやってきて 早2年半が経った。 パンダが戻ってきてから 上野動物園の入園者数は 順調に増加しているそうだ。 今年もまた パンダの赤ちゃん誕生に 期待が高まったが 残念ながら そうはならなかった。 まだ若い2頭だから 今後 かわいい子パンダを見られることを 期待しよう。 ところで 日本でパンダを見ることができる動物園は 3か所ある。 そのうちのひとつ 和歌山のアドベンチャーワールドでは これまで12頭の赤ちゃんパンダが誕生している。 先日 インターネットのニュースサイトで 同園について書かれた 興味深い記事を読んだ。 ここでは、パンダの飼育、繁殖について ある方針があるのだそうだ。 一般的に パンダは夏に生まれて 早ければ1年2、3か月、長ければ1年半で乳離れし 乳歯が抜けて永久歯に生え変わると ようやく竹を食べられるようになるのだが 同園では この期間には 新しい子どもを身ごもらせず 子育てに専念させている。 個体数を増やすことを目的とすれば 中国の繁殖施設のように 毎年、繁殖期に人工繁殖させ その後は人工保育する方が 確実で早いのだが ここでは、あえてそうしないという。 その理由は 「子どもパンダが、お母さんを見習えるようにするため」 なのだそうだ。 育てられた期間が長いほど 母親の行動を覚えていて いいメス、いいオスになる。 わざと1年半ゆっくりと子育てさせるのです 同園の業務課長さんの談である。 母親パンダにとっても、 2年に一度の ゆったりとした子育てならば 余裕が生まれ 次の子づくりにも前向きになるのだという。 人工飼育のパンダは 子育ての仕方がわからず 育児放棄をしてしまうことも多いそうだが 今、初めての子育て中の 同園の母親パンダは、 際立って子育て上手だったその母親のように 子どもの扱いがうまく 「子育てするのは当たり前」 だとおもっているようにさえ 感じられるほどなのだという。 パンダにも 親のそばにいることで 身につけていくことがある。 人間も同じだと、おもう。 生まれてから 乳離れするまでの間の ほんの数年間でいい。 ゆったりと、我が子と向き合い 子育てに専念できる環境にあれば 親はちゃんと親になり 子どもはその親の姿を見ながら 育っていくにちがいない。 それが難しい社会になったことが 少子化の進行や 虐待など子育てに関する問題の増加に つながっているようにも、おもう。 我が子の肌を離さない子育てができるような そんな施策が実現できないか。 これからの 私の政治課題である。
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待機児童解消に全力投球!! 2013年 6月 28日
子育て支援
福沢 剛
練馬区議会自由民主党
練馬区議会自由民主党 副幹事長
2018-10-10
練馬区では、リーマンショックが起きた平成21年度以降、非常に高い保育所への入所需要が続いています。 その保育所待機児童の早期解消を図るため、区は自民党の要望により、平成22年度から24年度までの3年間で認可保育所17園、認可外保育施設を13カ所と集中的に整備し、1,824人の定員増を図りました。 さらに、長期計画期間中(平成22年度~26年度)の整備定員目標数を当初の約1,900人から約2,700人に引き上げ、その解消に努めています。 しかし、こうした取り組みにもかかわらず、今年4月1日現在の待機児童数は、昨年度を55人上回る578人となっています。 今年度は新規事業として、民間事業者によって配置された複数の保育者が、同じ保育所内で少人数の乳幼児に対して協力をしながら、家庭的な保育を実施するグループ型家庭的保育事業を開始しました。 加えて来年4月に向け、認可保育所4園の新規開設等による500人規模の定員拡大を図っています。 しかしながら、自民党は現在の状況を重く視て、さらに「現在の待機児童数を上回るさらなる定員の上乗せを、今年度中に行う必要がある」との申し入れを区長と教育長に行いました。 結果、区有地の活用にとどまらず、国や東京都に対して用地の提供を働きかける等の取り組みにより、緊急対応として200人以上(来年4月に向け、合計700人以上)の追加定員の拡大を行うことを、区長が第二回定例会の所信表明で発表し、決定をしました!! 女性の社会参加が拡大し、就労形態が多様化する中、保育施策 の重要性は増すばかりです。 保育所待機児童対策を区政の重要課題とし、国の未就学児に対する政策と連携して、今後とも全力で取り組んでいきます!!
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母を おもう 2011年 12月 28日
子育て支援
関口 和雄
練馬区議会自由民主党
練馬区議会自由民主党
2018-10-10
母を おもう 昼を少し過ぎたころ 軽く食事をしようとおもい デパートの中の 回転寿司店に立ち寄った。 ひとりで 何となく食事をしていると 「きんめだい!」 という 子どもの声が聞こえた。 声の主は 向かいの席に 母とふたり座っている 3、4歳の男の子だ。 「はい、金目鯛。さび抜きだよ」 「ありがとう、いただきます」 回転寿司という形ではあるが 目の前にショーケースがあり カウンターに座り 職人と会話をしながら寿司を食べる というスタイルは 「寿司屋」のものである。 幼いころからこうして 人と会話をしながら食べることを 子どもに経験させるのは よいことだな、とおもいながら ふたりを見ていた。 ときどき 母と子は顔を見合わせながら 次は何を頼もうか おいしいね、などと話している。 母も子も とても穏やかな顔をして その席は とても温かく、やわらかい空気に 満ちている。 ふいに 自分の母のことを、おもった。 私が幼いころ 家業の自動車整備屋では 若い整備工たちが 住み込みで働いていた。 まだ親の恋しい歳で 食べ盛りの整備工たちの 食事を作り 身の回りの面倒をみるのは、母。 そんな母が ほんのたまに、だが 出前の寿司を頼むことがあった。 そのときは 幼い私にもきちんと握りが届き うれしくて、おいしくて その日はとても しあわせなきもち、だったものだ。 私がいま 寿司を好きなのは このころのおもいが あるからかもしれない。 母は 人が訪ねてくれば 家に上がらせ 帰りには何かしら持たせて 手ぶらで帰らせることがなく 相談事をされれば 決して楽ではない自分ながら いくばくかの都合をつけ 晩年まで それは変わらなかった、ようだ。 ようだ、というのは 私がそれを母の口から 直接聞いたことがないからで 私が議員になる前に他界した 母の葬儀に 家族も知らない方が幾人も参列し 母にこうしてもらった、と お礼を言っていくので そこで初めて知ったようなわけだ。 後に議員になったとき 母が母の人柄で培ってくれた 人とのつながりが 私が政治の世界に出ることを 後押ししてくれたのだと 心のそこから、そうおもった。 そして そんな母に育てられたからこそ 今の自分の 人としての、そして政治家としての 「やり方」 が あるのだと、おもう。 いつまでたっても 親は親であり 子は子、なのである。 母と子、父と子 親子が時間を共有できる期間は 実はとても短い。 その中で 寿司店でであった母と子のような あたたかく、心に残る時間を どれくらい、もつことができるか。 それが 子の人生の豊かさにつながると、おもう。 親のすることを間近で見たり 親とともに 行事に参加したり 食事をしたり そんな経験をつむことで 子はだんだん、大人になっていく。 そしていつか必ず 親から離れ、自分を持つときがくる。 それが 子育て、というものだろう。 保育園の待機児童 という言葉が出てくると それは 必ずといっていいほど 「解消されるべきもの」 として扱われる。 保育園に入れないことが 子どもにとって困ること、という 印象すら、ある。 しかし 少し角度を変えてみれば 保育園児たちにとって 保育園で過ごす時間は 「親と過ごせる時間までの待機時間」 なのでは、ないか。 保育園児もまた 「待機児童」なのである。 この「待機児童」を どう考えるか。 親と子が 共に過ごせる時間を 無理なくとれるような政策こそが 本当に求められる 子どものための「子育て支援」であろう。 年の瀬の 身の引き締まるような 朝の空気に触れ 台所に立つ母を おもいだしている。