「本当にわかる」ということ 2015年 12月 10日 関口 和雄 練馬区議ウェブ議員新聞

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「本当にわかる」ということ 2015年 12月 10日

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関口 和雄

関口 和雄

練馬区議会自由民主党

練馬区議会自由民主党 副幹事長

2018-11-7

選挙も終わり、十期目のスタートを切った矢先のことだ。

駅の改札付近を歩いていると
ひとりの若者が
スマートフォンを見ながら
前から歩いてくるのが見えた。

その若者は
突然私の方に向かって曲がり
彼の頭が、私の顔面にぶつかった。

私の眼鏡は割れて吹っ飛び
目の上を三針縫う怪我をしたのだが
彼は立ち止まりもせず
改札の中に消えていったのである。

ながらスマホが原因の事故の話を
最近よく耳にするが
自分が実際に遭遇すると
本当に危ないと、実感する。

街中でも
電車の中でも
どこでもスマホに熱中する人たちの姿を見ると
少々気味悪く感じる時もある。

そんな自分は
頭が固くて古いのだろうか
と、おもっていたら
信州大学の入学式での、山沢学長の挨拶が話題になっていた。

ことの起こりは
4月5日の朝日新聞デジタルに掲載された
次のような記事である。

  「『スマホやめますか、それとも信大生やめますか』。(中略)
   山沢学長は、8学部の、新入生約2千人に、こう迫った。」

この一文が
挨拶全文を踏まえずに独り歩きし
ツイッターなどで
賛否両論が巻き起こったというのだ。

後に
大学のホームページに掲載された
学長挨拶の全文を読んでみると

確かに
携帯電話やスマートフォンを
「毒」だとする強い言葉もあるが
学長の真意は
その後に続く
次の言葉に込められているとおもう。

  「スイッチを切って、本を読みましょう。
   友達と話をしましょう。
   そして、自分で考えることを習慣づけましょう。
   自分の持つ知識を総動員して
   ものごとを根本から考え
   全力で行動することが
   独創性豊かな信大生を育てます。」(信大HPより)

大学時代にしかできない経験をして
しっかり学び
自分を高めるために
自分の時間を有効に使ってほしい
学問の先輩として
後輩たちに気持ちを伝えたい

そんな学長のおもいが
伝わってくる文章である。

スマートフォンのくだりからだけでは
分からないことが多いのに
不確かな情報に
一時の感情で反応し
ネット上で自分の言い分を書き連ねるという行為は
あまりほめられたものでは、ない。

スマートフォンやインターネットの利便性を
否定する気はないが
時と場合に応じ
理性ある使い方をすべきだとおもっている。

検索したことを鵜呑みにし
分かったような気になるのも危険なことだ。

現場に行き、人に会い
自分自身の目で、耳で、肌で感じずに
本当に分かるということは
あり得ないからだ。

これは学生も政治家も、同じである。

10期目の4年間は
より一層現場感覚を大切に
血の通った政治を進める努力をすると
改めて心に誓いながら
日々過ごしている。

「本当にわかる」ということ