変わるもの 変わらないもの
最近は、新聞を購読する家庭が減っているという。
学校の行事や授業で使うために、新聞紙があれば持ってくるように声をかけても、
ほとんど集まらないという話も聞いた。
新聞社によるデジタル版やニュースサイトなどが多く提供され、
パソコンやスマートフォンで、情報を得ることが、
本当に主流になってきているようだ。
実は私も、最近スマートフォンを持つようになった。
将来的には、区議会にもタブレット端末が導入される計画があり、
「そういうもの」に少し慣れておこうとおもったのだ、
よくわからないなりに使ってみれば、
画面も大きく、検索してみたり、ニュースを見てみたりと、
なかなか便利なものである。
いわゆる「ガラケー」を使っていた時に比べると、
明らかに使用時間が長くなっているように感じている。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止という観点から、
世の中の様々な場面で進むデジタル化に伴って
変わってきつつあるもののひとつに「押印」がある。
昨年十二月に内閣府が示した
「地方公共団体における押印見直しマニュアル」によれば、
今般の国における押印の見直しにより、
民間から行政への手続の九九・四%が廃止または廃止可能の方向とされ、
今後の目標では、全ての行政手続きを対象に、
原則として書面・押印・対面を不要とし、
デジタルで完結できるように見直すとされている。
また同時に、
この押印の見直しは、押印をなくすこと自体を目的とするのではなく、
行政手続きにおける国民の負担を軽減し、
国民の利便性を図ることだとしている。
年度初めに、様々な手続きに来庁する人でごった返す役所の窓口をおもえば、
コロナ禍で、対面を減らし密を避けるという意味でも、
手続きの簡略化という意味でも、デジタル化の推進は望ましいことなのであろう。
時代とともに、技術が生まれ、生活は変化していく。
人の生活が変われば、文化も変わっていく。
新聞も印鑑も、これまでの日本に深く根づいた文化であるが、
そのうち歴史の教科書に載る、過去の文化になるかもしれない。
逆に、細く長く日本人の生活の中に残る文化になるかもしれない。
どちらになるのかは、
人が、その文化をどのようにとらえ、どのように扱うかにかかっている。
これまでは対面を基本とした行政手続きをデジタル化し、
会議をオンラインにすることはできても、
人と人のつながりを結ぶための「対面」は、
なくせない文化だろうと、おもっている。
変わるもの 変わらないもの (押印のデジタル化) 押印 デジタル化
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