上野ひろみ議員一般質問と区長答弁
練馬区議員 上野ひろみ 一般質問
1.区長の基本姿勢について
私は練馬区議会自由民主党を代表して、一般質問を行います。
区長並びに関係理事者の誠意ある前向きな御答弁を期待するものであります。
初めに、区長の基本姿勢についてお伺いいたします。
昭和、平成、令和と時代が変わり、日本社会が成熟を迎えつつある中で、我が国の出生数は減少の一途をたどっています。
今から約8年前、2017年に国立社会保障・人口問題研究所が予測した将来推計人口では、出生数が80万人を割り込むのは2033年、70万人を割るのは2046年と推計されておりました。
しかし、現実は2024年に70万人を割る見通しとなり、29年後に訪れると想定されていた出生数70万人割れは推計から僅か7年後となったのです。
国の想定を大きく上回る、余りにも急速な人口減少に、地方議会に身を置く者として、私は極めて強い危機感を抱いております。
一方、国民、区民のニーズが多様化しており、市場が成熟し、社会の変化が激しい現代では、民間企業においても、顧客ニーズが極めて読みづらい時代と言われております。
国内外の競争に勝ち抜き、厳しい市場で生き抜くには、これまで以上にきめ細かな対応が必要であります。経営者の皆様は日々頭を悩ませながら、事業に取り組まれていると推察します。
また、近年は、ロシアによるウクライナ侵略や世界的な金融引締めを背景に物価上昇と円安が進み、区民生活や企業の事業活動に大きな影響が生じております。
先月には、共和党のドナルド・トランプ氏が第47代のアメリカ合衆国大統領に就任されました。選挙期間中に主張された、ある意味で自国を優先する政策を矢継ぎ早に打ち出し、実行されていくと予想されます。政権交代に伴うアメリカの対応が今後我が国にどのような影響を与えていくのか、一層の注視が必要であります。
このように、日本そして基礎的自治体である練馬区を取り巻く環境は、社会環境は激動のさなかにあります。こうした中で、74万人区民の生命と財産を守る立場である区長が決断する一つ一つの政策判断は大変難しく、また重いものであると考えております。
その点前川区長におかれては、就任以来一貫してぶれない見事な胆力で区政を前へ前へと進めてこられました。様々な区民の声がある中、その場限りではなく、来る将来を予見し、後世の評価に堪える判断を貫いておられます。経験に裏打ちされたその類いまれな判断力や実行力は、称賛に値するものであります。
この11年を振り返ると、区長は着任早々日大光が丘病院問題を解決に導かれ、全国初となる幼保一元化施設、練馬こども園を創設されたほか、保育待機児童ゼロ作戦を展開され、4年連続で待機児童ゼロを継続、ねりっこクラブやねりっこプラスも含め、働く子育て世帯の生活を強力に支えてこられました。保護者の皆様はじめ、多方面から感謝や喜びの声を伺っております。
また、区の重要課題である病床数は、前川区長の就任当初以来約1000床増床し、約2800床の確保が目前に迫っております。
特別養護老人ホームや都市型軽費老人ホーム、看護小規模多機能型居宅介護の施設数は都内最多となり、大江戸線の延伸や西武新宿線連続立体交差事業などの都市インフラも着実に進んでおり、さらには世界都市農業サミットの成功、練馬薪能やねりまの森の音楽祭といった文化芸術にも手腕を存分に発揮されてこられました。
現在取り組まれている区立美術館の再整備では、子どもから大人まで区民の多くが、誰もが楽しみながら新たなコミュニティーを創出する場として、地域とともに歩む地域文化の核としての施設整備を目指されております。
どのような事業にも賛否両論はあると思いますが、区民の皆様からの信頼を得ながら、区政を前に進めていただきたいと考えております。そこで、前川区長にお伺いをいたします。
さきに述べたように、区内外を取り巻く情勢は大変厳しく、課題が山積しております。
今後どのようにかじ取りされるのか、御決意とともにお聞かせください。
前川練馬区長 答弁
初めに、今後の区政運営についてです。
私は、生涯をかけて地方自治に従事してまいりました。
行政は目先の人気取りであってはならない。後世の歴史の審判に堪えられる政策を実現しなくてはならない。これを信条として、住民全体の奉仕者、公務員であることを誇りに仕事をしてきました。
この10年間で練馬区の福祉医療サービスは飛躍的に充実しました。
一般会計の規模は882億円増加しましたが、その約8割、690億円が福祉医療・教育・子ども家庭分野です。
保育サービスの充実をはじめ、支援が必要な子供たちへの対応、地域包括支援センターの体制強化、ひとり親家庭自立応援プロジェクトなどに取り組みました。
施設整備面では、病院や介護保険施設、重度障害者グループホームなどに約230億円を充てて、充ててきました。
区内の病床数は約1000床増加し、約2800床となっています。
これまで全力で取り組んできた、福祉医療と都市インフラという安心の基盤をさらに充実しながら、時代の変化に伴う新たな社会の要請に的確にこたえるとともに、美術館・図書館の全面リニューアル、総合体育館の改築など、区民生活をより豊かにする施策に力を入れていきたい。
大きく動き始めた大江戸線の延伸を一日も早く実現したい。
これによって練馬区はもっともっと発展する、そう確信しています。
区民の皆様にお約束をした改革ねりま第Ⅲ章を必ず成し遂げる、決意を新たにしています。
第一回練馬区議会定例会・上野ひろみ練馬区議会議員一般質問 上野ひろみ
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