上野ひろみ議員一般質問(美術館再整備について)と答弁
6、美術館再整備について
美術館再整備についてお伺いいたします。
これまで私は金沢市の21世紀美術館をはじめ、国内外の美術館を様々視察・見学してまいりました。
どの都市や街においても美術館は地域のシンボルであり、憩いの場でもあり、文化振興施策や文化施設における活動が地域振興に果たす役割は大きく、美術館はまちづくりの拠点としての効果が期待できる施設であります。
我が国が直面する少子高齢化、人口減少の問題は練馬区にとっても大きな課題であり、これまで我が会派は機会をとらえ、様々な分野において未来への投資の必要性を唱えてきました。
年齢や障害の有無にかかわらず、誰もがすぐれた文化芸術を楽しめる拠点として、さらにはにぎわいを創出するまちづくりの拠点として生まれ変わることは、まさに練馬区の未来への投資であると言えます。
そこで、改めて、前川区長の美術館再整備へのお考えや思いをお聞かせください。
一方で、建築工事費については、経費を十分に精査する必要があると考えます。
冒頭で申したように、我が国の経済情勢は他国の動向による影響を受け先行きは不透明であり、今後もさらなる物価高騰が見込まれる中で、区は美術館・貫井図書館の再整備に関わる費用についてどのように考えているのか、また、区長が提唱するコンストラクション・マネジメントの実施にはどのような効果が期待できるのか、お伺いをいたします。
我が会派としましては、物価高騰の影響を受け建築費がどこまで上がってしまうのか、大変危惧しております。その額については青天井では困ります。
区民の皆様から納得していただけるよう、最大限の御努力をお願いいたします。
美術館再整備について 区長答弁
区長答弁
美術館再整備についてです。
留学中の若い日、ヨーロッパの古い小都市を訪ねると、街の中心には必ず、教会、議会と並んで美術館がありました。
美術館は市民の日常生活に溶け込んでおり、ぜいたく施設ではなかったのです。
人間は生きる意味、この世界の意味を問いかけずにはいられない存在です。
美術は、音楽や文学とともに重要な啓示を与えてくれます。
老若男女全てにとって生きる上での必需品なのです。
美術館は大規模な国立、都立があれば用が足りるわけでありません。
区立美術館の再整備では、国宝や重要文化財から現代美術、区民の皆様の作品まで幅広く鑑賞できる環境を整えるとともに、障害の有無にかかわらず、子どもから大人まで誰もが楽しみ、学び、語るコミュニティーを創出する場とします。
区民の皆様とともに地域文化の核となることを目指していきます。
美術館と図書館それぞれの強みを生かして、相乗効果を生み出します。
新図書館には、子どもたちが自由に創作活動を楽しめるブック・アート・キッズスペースを設置するなど、身近に本とアートに出会い、感動や発見につながる場とします。
これに加えて、練馬の特色として、まちと一体となった美術館を大きなコンセプトとしたい。
中村橋を、誰もがアートを感じられるまちへと変身させたいと考えています。
私からは以上です。
美術館再整備について 区長答弁より
美術館再整備について 地域文化部長答弁
6、美術館再整備について
私から美術館再整備についてお答えします。
再整備に係る工事費については、現段階における中間の概算見積りとして設計事務所から109億円が提示されています。
本体工事の発注は令和8年度を予定していることから、今後の物価上昇も想定して進める必要があると認識しております。
コンストラクション・マネジメントは、専門知識を有する第三者が設計内容等を検証することで、コスト削減や工期の短縮、品質の確保が期待できることから、様々な自治体で採用されています。
建築工事費や仕様などの妥当性を検証し、工程・工法など検討するため、来年度コンストラクション・マネジメントを実施します。
その結果を踏まえ、発注に向け、工事費の適正化を図り、円滑に事業を実施できるよう取り組んでまいります。
引き続き節目節目で区議会へ報告するとともに、区民への説明の機会を設けるなど、丁寧に進めてまいります。
美術館再整備について 地域文化部長答弁より
上野ひろみ議員一般質問(美術館再整備について)と答弁
Tweet